問題とはネガティブなものなのか?
私は「問題解決」の専門家として、多くの企業様に「問題解決講義」を行っています。その立場でこのように言うのは少し変なのですが、私は「問題」という言葉に強い違和感を持っています。
「問題」というと、「厄介なもの」「排除しなければならないもの」と、とてもネガティブな意味を持ちますよね。英語でも、「He boy is a problem.」というと、「彼は問題児だ」となります。「問題」があること自体が悪いものというニュアンスが強いですよね。
病気に例えると、風邪をひいている状態、お腹を壊している状態、二日酔いで頭が痛い状態…。正常な状態と比べて、マイナスになっている状態を「問題」と捉えるのが、普通だと思います。
でも、ビジネスにおける「問題」とは、もっと幅広いものです。健康体で幸せな人生を歩んでいる人は、「問題」が無いのでしょうか?その人も、例えば子供の健やかな成長の為、家族の幸せのため、日々努力しているのではないでしょうか。そこには、その方の将来の「あるべき姿」があるはずです。
ビジネスにおける「問題」とは、「あるべき姿」と「現状」とのギャップと定義されます。どんな幸せな人も、順調に稼いでいる会社も、「あるべき姿」がある以上、必ずそこに現状とのギャップ、すなわち「問題」があるのです。
成長していく会社とは?
「問題解決」とは、「あるべき姿」と現状とのギャップを、現状を変えていくことで埋めていき、「あるべき姿」に一歩でも近づくことです。そして、その努力と工夫が、組織を活性化させるのです。つまり、「問題」が無くなったら、成長は止まってしまいます。
私が日々経営コンサルとして数々のお客様を見ていて感じることは、成長していく企業は常に「問題」を発見し、それを解決していきます。どんどん「問題」を見つけ出し、それを前向きに解決していく組織こそ、永続的に成長していく組織です。
つまり、「問題」とは、「あるべき姿」に連れて行ってくれる「道しるべ」なのです。ぜひたくさんの「問題」を見つけて、少しでも「あるべき姿」に近づいていきましょう!
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