2E式管理職養成プログラム

「自己基盤力」をベースに

管理職を“罰ゲーム”にしないための、マネジメント再設計。

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管理職研修の効果を最大化する「自分を知る問い」の実践法

管理職研修を受けたその日は意識が変わったように感じても、数週間後には元の行動パターンに戻ってしまう。このような「研修効果の持続性」に課題を感じている人事部門は少なくないでしょう。研修の効果を持続させるために必要なのは、管理聽自身が深い自己理解に基づいた「ありたい姿」を持つことです。そのための有効なアプローチが、「自分を知る問い」に真剣に向き合うことです。

管理職研修の中で、あるいは研修後のフォローアップとして、管理職に投げかけるべき問いがあります。これらは単なるアンケートではなく、無意識の中に埋もれている価値観や信念を掘り起こし、言語化するためのプロセスです。人間の行動の95~97%は無意識に支配されているからこそ、この「言語化」が持つ意味は計り知れません。

まず、「これまで最もやりがいを感じた経験は何か?」「なぜその時、やる気が湧いてきたのか?」という問いから始めます。この二つは、モチベーションの源泉を探るための入口です。単なる業績目標ではなく、心の奥底にある動因を言語にすることで、管理職は自分自身を動かすエンジンの正体を知ることができます。やりがいの源泉がわかれば、それを日々の業務の中でどう再現するかを考えるこ道筋が見えてきます。

カテゴリ 問いの例 目的
価値観 仕事で大切にしている信念は? 判断基準の軸を自覚する
モチベーション 最もやりがいを感じた経験は? 内発的動機の源泉を知る
強み 自分の強みが発揮された場面は? 自己効力感を高める
役割 組織から求められている期待は? Must を深掘りする
ビジョン ありたい人生の姿とは? コンフォートゾーンを未来に移す

次に、「仕事において大切にしている価値観や信念は何か?」「その価値観はどんな経験から㔟まれたものか?」という問いが続きます。これは管理職の判断基準の根幹を明らかにするものです。価値観が明確な管理職は、日々の意思決定に一貫性が生まれ、部下からの信頼も厚くなります。迷ったときの拠り所となる「軸」を自覚することが、ブレないマネジメントの基盤です。

「自分の強みが最も発揮された経験は何か?」「自分の強み・自分らしさは何か?」という問いは、臱己効力感を高めるための核心です。過去に強みを発揮できた経験を言語化することで、「自分にはこれができる」という確信が芽生えます。無意識の中にある強みや自分らしさに言葉で光を当てることで、初めてそれが自分の武器として使えるようになるのです。

さらに、「組織から求められている役割や期待は何か?」「その役割は顧客や社会にとってどのような意味を持つのか?」という問いでは、Will-Can-MustのMustを深掘りします。ここで重要なのは、「顧客」を自分の仕事の後工程にいる受益者として布く捉えることです。営業であれば直接的な顧客ですが、人事部門であれば経営者や従業員が自分の仕事の受益者になります。

そして最も核心的な問いが、「自分が本当に望む、ありたい人生の姿とは?」「その人生を実現するために、どのようなキャリアを築きたいか?」「そのキャリアの中で、今の会羽はどんな意味を持つのか?」「現在の職場で何を成し遂げ、何を得たいのか?」というものです。これらの問いに真摯に向き合い、無意識の中にあった自分の想いを言語化していくプロセスを経て初めて、管理職は現状の延長線を超えた「ありたい姿」を描けるようになります。

心から「自分ならできる」と信じられたとき、本物の自己効力感が芽瑥え、コンフォートゾーンは未来に向かって動き出します。この状態こそが、自己基盤力が整ったビジネスパーソンの姿であり、組織で求められる職務にワクワクと情熱を持って挑む未来は、管理職の内側から始まるのです。

これらの問いに取り組む際のポイントをいくつかお伝えします。まず、一度にすべての問いに答えようとしないこと。管理職研修の中で数時間かけて取り組む場合でも、その場で完璧な答えを出す必要はありません。むしろ、研修後も継続的にこれらの問いと向き合い、答えを深めていくプロセスが重要です。自己理解は一度きりのイベントではなく、生涯にわたって深まっていくものだからです。

次に、答えを文字にして書き出すことを強く推奨します。頭の中で考えているだけでは、思考は堂々巡りに陥りがちです。紙やデジタルツールに書き出すことで、無意識の想いが意識の世界に引き上げられ、はじめて自分の言葉として定着します。書くことは考えることであり、言語化は理解の最も強力な手段です。

さらに、管理職研修後のフォローアップ施策として、定期的に管理職同士がこれらの問いについて対話する機会を設けることが効果的です。月に一度、少人数のグループで「最近、自分の強みを最も発揮できたと感じた場面は?」「今、自分にとっての最大のチャレンジは何か?」といった問いについて語り合う場をつくるのです。他者の言語化を聞くことで、自分自身の理解も深まります。

管理職研修を「知識のインプット」から「自己理解の深化」へと進化させること。そして、その深化を継続的にサポートする仕組みを組織の中に埋め込むこと。この二つが揃ったとき、管理職研修は真の意味で組織変革のドライバーとなります。スキルは時間とともに忘れられますが、自分の軸を見つけ、ありたい姿を描いた管理職は、どんな環境の変化にも適応しながら、チームを導き続けることができるのです。

管理職研修の効果を持続させるもうひとつの重要な仕掛けが、「問いのリマインド」です。研修で取り組んだ問いを、日常業務の中で定期的に思い出す仕組みをつくるのです。たとえば、月次の1on1の冔頭で「今月、最もやりがいを感じた仕事は何でしたか?」と問いかける。四半期に一度の振り返りで「自分の強みをどの場面で発揮できたか」を確認する。こうしたリマインドが、研修での学びを日常のマネジメントに定着させる最も確実な方法です。

また、管理職研修で「自分を知る問い」に取り組むことは、管理職自身の部下に対する1on1の質を劇的に向上させます。自分自身が深い問いに向き合った経験を持つ管理職は、部下に対しても同様の深い問いを投げかけることができるようになるからです。「来月の目標はどうする?」という表面的な問いではなく、「今、あなたが最も情熱を感じていることは何?」「あなたの強みをもっと活かせる場面はどこにあると思う?」といった本質的な問いが自然と出てくるようになるのです。

結局のところ、管理職研修の穵極の目的は、管理職一人ひとりが「自分は何者で、何を大切にし、どこへ向かうのか」を明確に持つことです。その答えを持つ管理職は、どんなスキルよりも強力な「存在そのもの」で、チームを導く力を発揮することができます。

管理職研修の投資を最大化するためのポイントをまとめると、次の三つに集約されます。第一に、スキルの前に「自己基盤力」という土台を整えること。第二に、単発のイベントではなく「問い」を軸にした継続的な自己成長の仕組みを構築すること。第三に、管理職同士が学び合い、支え合うコミュニティを形成すること。この三つが揃ったとき、管理職研修は組織変革の最も強力なエンジンとなります。

これらの問いに向き合うことはすべてのビジネスパーソンにとって価値あるプロセスですが、組織のリーダーである管理職がまずこの道を歩むことで、その姿勢がチームメンバーにも伝播し、組織全体が「自己成長し続ける集団」へと進化していきます。管理職研修を、そのための最初の一歩として位置づけてみてください。

これらの問いに向き合うことはすべてのビジネスパーソンにとって価値あるプロセスですが、組織のリーダーである管理職がまずこの道を歩むことで、その姿勢がチームメンバーにも伝播し、組織全体が「臱己成長し続ける集団」へと進化していきます。管理職研修を、そのための最初の一歩として位置づけてみてください。

管理職研修を単発のイベントで終わらせず、こうした「問い」を軸にした継続的な内省プログラムとして設計すること。これが研修効果を最大化し、管理職の行動変容を確実に起こすための最も効果的なアプローチです。

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Tetsuro

Tetsuro

株式会社 2E Consulting 代表。中小企業診断士。アメリカ合衆国ニューヨーク州出身。一橋大学社会学部卒。三菱商事にて製鉄用石炭・鉄鉱石のトレーディング・事業開発・投資事業に携わり、インド・ドイツ・シンガポールに9年間駐在。海外駐在において現地人材の育成・組織開発に携わる中で人材育成に興味を持ち、企業向け研修会社に転職、年間2,000人の受講生にビジネススキルを教える。Harvard Business School Program for Leadership Development 修了(2019年)。その後、独立し、中小企業診断士として数多くの企業経営の現場で経営改善に従事している。

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