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【管理職研修で変わる思考法】WHY→HOW→WHATで進める課題解決フロー

管理職研修課題解決フローWHY型思考

管理職研修において、課題解決の「順番」は非常に重要です。多くのビジネスパーソンが陥りがちな「WHAT(何をするか)から考える」という習慣を変え、「WHY(なぜそれが必要か)から考える」という思考法に転換することが、課題解決力の核心です。本記事では、管理職研修で身につけるべき「WHY→HOW→WHAT」というフローを解説します。

課題解決の「順番」が結果を左右する

管理職研修の場でよく見られるのが、「とりあえず何かやってみよう」という行動優先の思考パターンです。問題や課題に直面すると、「まずは何をすべきか(WHAT)」に飛びついてしまいます。しかし、このアプローチでは根本的な解決に至らないことがほとんどです。この「やること」ばかり考える思考様式を「What型思考」と呼びます。

たとえば、「営業成績を伸ばしたい」という課題に対して、「とりあえず訪問件数を増やそう(WHAT)」という指示を出す管理職は少なくありません。しかし、「なぜ(WHY)営業成績を伸ばしたいのか?そもそも営業成績とは何なのか?」「そのWHY(目的)に対して、どのように(HOW)アプローチを変えるべきか」を先に考えなければ、訪問件数を増やしても成果につながらないことが多いのです。

管理職研修で「WHY → HOW → WHAT」という順番を徹底させることが、組織の課題解決力を底上げする鍵となります。

WHY なぜ?
(目的・理由)
HOW どのように?
(方向性・戦略)
WHAT 何を?
(具体的行動)
WHY→HOW→WHATの課題解決フロー図——STEP1:Why(目的)、STEP2:How(構造)、STEP3:What(対策)の3段階を示す図
図:WHY→HOW→WHATの課題解決フロー——目的から構造を作り、具体的な対策へと落とし込む

WHY:「なぜ」から始める——ゴールデンサークル理論との共鳴

「WHYから始めよ」という考え方は、サイモン・シネックが提唱した「ゴールデンサークル理論」とも一致します。多くの組織が「WHAT(何をしているか)」から発信するのに対し、卓越したリーダーや組織は「WHY(なぜやるか)」から発信します。

管理職研修でこのWHY→HOW→WHATの思考様式(Why型思考)を学ぶと、管理職は「なぜ自分たちはこの事業をしているのか」「なぜこの課題に取り組む必要があるのか」という根本的な問いを持ち続けることができます。これが「課題解決力」の出発点です。

「WHY」の問いは、課題の本質を捉えるための重要な起点です。「課題(ありたい姿)」を設定するためには、まず「自分たちはどこへ向かいたいのか(WHY)」を明確にする必要があります。

WHY(目的)はどうしても抽象的になります。そこで、その目的を目標に落とし込み、さらにその目標の中でどこに取り組むのか、具体的な的を定めることまでがWHYの範囲になります。使えるリソースは有限であり、効果的に資源を投じるためのプロセスです。この目標を絞り込むプロセスは戦略に該当しますが、非常に重要な部分なので、別途解説します。

ゴールデンサークル理論の図——Why(そもそも)、How(どのように)、What(何を)の同心円構造と、Why:組織の存在意義や目的、How:方法や仕組み、What:機能や手段の関係を示す図
図:ゴールデンサークル理論——WHY(目的・存在意義)を起点に、HOW(方法・仕組み)、WHAT(手段・施策)へと展開する

HOW:「どのように」構造を作る

WHYで目的・理由・目標が明確になったら、次にHOW(どのように解決するか)を考えます。これは「戦術」に相当する部分です。

管理職研修では、このHOWの段階で「WHYに導く打ち手の方向性を具体的かつ論理的に構造化する」思考法を学びます。管理職としての役割は、WHYを実現に導くための構造を考え(HOW)、その上で具体的な施策に落とし込み(WHAT)、チームで実現するための役割分担までおこなうことです。

課題解決において、HOWの段階は再現性と効果の高い仕組みを作る重要なフェーズです。この段階を飛ばして直接WHATに進んでしまうと、「何をやってもうまくいかない」「効果はあったけど一過性であり、元の木阿弥」という悪循環に陥ります。

WHAT:「何を」具体的な行動に落とし込む

WHYとHOWが明確になって初めて、WHAT(具体的に何をするか)が意味を持ちます。このステップでは、「いつまでに」「誰が」「何を」「どの程度」するかという行動計画を具体化します。

管理職研修でよく強調されるのが、「WHATは最後に決める」という原則です。多くの管理職が、上司や経営層から「とにかくやれ」という指示を受けることがあります。しかし、たとえそのような状況でも、管理職として「このWHATはどんなWHYに基づいているのか」を自分なりに考え、WHYを逆算してチームに伝える姿勢が重要です。

❌ WHAT先行の思考(管理職研修で変えるべき習慣)

「訪問件数を週10件に増やせ」「SNSを始めろ」「資料を改訂しろ」と、理由なく具体的行動を指示。WHYもHOWも不明確なまま動かす。

✅ WHY→HOW→WHATの思考(管理職研修で身につける習慣)

「なぜ成績が伸びていないか」を分析し、「どのアプローチを変えるか」を考え、「そのために何を具体的にするか」を指示。目的と方向性が一致している。

「矢印が繋がる」課題解決を目指して

管理職研修でこのフローを習得すると、「WHY・HOW・WHATの矢印が繋がっている状態」で課題解決を進められるようになります。逆に、どこかの矢印が切れていると、いくら動いても成果が出ない状態に陥ります。

管理職の重要な仕事のひとつは、チームメンバーに「なぜこれをやるのか」「どうすれば達成できるか」「具体的には何をすればよいか」を一本の線で繋いで伝えることです。このフローを自分自身が使いこなせるようになることが、管理職研修の核心的な目標です。

まとめ——「矢印が繋がっているか」を毎日問う習慣を

WHY→HOW→WHATの矢印が一本に繋がっているとき、管理職の言葉はチームに届き、行動が変わります。今日の指示やミーティングで「WHYを伝えているか」を自分に問いかけることが、管理職研修の学びを現場に根付かせる最も確実な方法です。

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Tetsuro

Tetsuro

株式会社 2E Consulting 代表。中小企業診断士。アメリカ合衆国ニューヨーク州出身。一橋大学社会学部卒。三菱商事にて製鉄用石炭・鉄鉱石のトレーディング・事業開発・投資事業に携わり、インド・ドイツ・シンガポールに9年間駐在。海外駐在において現地人材の育成・組織開発に携わる中で人材育成に興味を持ち、企業向け研修会社に転職、年間2,000人の受講生にビジネススキルを教える。Harvard Business School Program for Leadership Development 修了(2019年)。その後、独立し、中小企業診断士として数多くの企業経営の現場で経営改善に従事している。

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