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行動変容は意志の強さではない|脳科学で考える管理職研修

脳科学 × 管理職育成

行動変容は、意志の強さではない

―― 管理職育成を、脳科学から問い直す

👤 人事部長・人事担当役員の方へ

はじめに:研修が「効果が見えにくい」と言われる、本当の理由

人材開発のご担当者と話していると、必ずと言っていいほど同じ悩みに行き当たります。

「研修をやっても、現場に戻ると元に戻ってしまう」
「受講直後はいいことを言うが、三ヶ月後には変わっていない」
「結局、効果が見えにくい。投資として説明しづらい」

この感覚は、まったく正しいと私は思っています。そして同時に、ここにこそ管理職育成の本質が隠れている、とも考えています。

なぜなら、人が一度の研修で変わらないのは、受講者の意志が弱いからでも、研修の質が低いからでもなく、人間の脳がそういう設計になっているからです。逆に言えば、脳の設計を理解せずに「気合いと自覚で変われ」と迫る研修は、最初から構造的に効きにくい。

私たちが管理職研修を「伴走型」で設計しているのは、精神論ではありません。脳科学の知見に照らしたとき、それ以外に行動変容が定着する道がないからです。

この記事では、なぜ人は変わりにくいのか、そしてどうすれば本当に変わるのかを、脳の仕組みから読み解いていきます。専門用語はできるだけ噛み砕き、根拠となる研究は文末の注に示しました。研修という投資の「効き方」を、科学の言葉で捉え直していただければと思います。


1人の中には、相反する二つの脳が同居している

最初に、いちばん大切な前提をお伝えします。

私たちの脳には、ざっくり言うと「現状を守ろうとする脳」と「未来を創ろうとする脳」が同居しています。この二つは、しばしば反対方向を向きます。行動変容とは、この綱引きで後者に少しだけ味方をする営みです。

現状を守ろうとする脳 扁桃体 警報装置 「未知=危険」と 身体をすくませる 線条体 省エネ装置 「いつものやり方が 楽だ」と引き戻す 綱引き 未来を創ろうとする脳 前頭前野 司令塔 未来に「旗」を立て、 意味を与える 海馬 記憶=想像 過去の断片から 未来の場面を構成 DMN 自己物語 自分とは何者かを編み、 未来・他者を想像
図1 現状にとどめる引力(扁桃体・線条体)と、未来を描く力(前頭前野・海馬・DMN)

現状を守ろうとする脳

ひとつは、扁桃体(へんとうたい)。脳の奥にあるアーモンド形の小さな部位で、危険や脅威を察知する「警報装置」です。重要なのは、扁桃体にとっては「未知」そのものが「危険」だということ。新しいやり方、慣れないマネジメント手法、これまでと違う自分――こうした変化は、扁桃体には「リスク」として検知されます。だから人は、合理的に「変えたほうがいい」とわかっていても、変化を前にすると身体がすくむのです。

もうひとつは、線条体(せんじょうたい)。習慣や自動化をつかさどる「省エネ装置」です。毎朝同じ手順で支度ができるのも、考えなくても通勤できるのも、線条体が行動をパターン化してくれているおかげです。今の慣れたやり方――つまりコンフォートゾーン――は、この線条体が回している省エネモードだと言えます。

扁桃体は「変化は危険だ」と鳴り、線条体は「いつものやり方が楽だ」と引き戻す。この二つが、人を現状にとどめておく強力な引力です。

未来を創ろうとする脳

一方で、人間には未来をつくる装置も備わっています。

前頭前野(ぜんとうぜんや)は、脳のいちばん前にある「司令塔」です。長期的な計画を立て、目標を設定し、目先の衝動を抑える。「こうありたい」という未来を掲げ、そこに意味と価値を与えるのは、この部位の仕事です。

海馬(かいば)は、ふつう「記憶の装置」として知られています。ところが近年の研究で、海馬のもうひとつの顔がわかってきました。過去を思い出すのと、未来を思い描くのは、脳の中では同じ作業だったのです。海馬は、過去の記憶の断片を取り出し、組み替えて、まだ存在しない未来の場面を構成します(注1)。実際、海馬を損傷して記憶を失った患者は、過去を思い出せなくなるだけでなく、未来の場面を生き生きと想像することもできなくなることが報告されています(注2)。記憶と想像は、地続きなのです。

そしてDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)。これは単一の部位ではなく、複数の脳領域が連携して働くネットワークです。ぼんやりしているとき、手が空いたときにこそ活発になり、「自分とは何者か」という自己物語を編み、過去を振り返り、未来を想像し、他者の視点を思い描きます(注3)。

ここで、よくある誤解をひとつ正させてください。

「未来を考えるのは前頭前野だ」とよく言われますが、これは半分しか正しくありません。未来の場面を生き生きと”描く”のは海馬とDMNであり、前頭前野の役割は、そうして描かれた未来像に「どれを目指すか」という旗を立て、意味を与えることです。つまり――

海馬とDMNが、過去の記憶を素材に未来の場面を組み立てる。
前頭前野が、その未来像に「これを目指す」という旗を立てる。

この分業こそが、人間に固有の能力――まだ存在しない未来を、まるで現実のように扱う力の正体です。


2「変わりにくさ」は欠陥ではなく、標準仕様である

ここで人事のみなさんに、ひとつ視点の転換をご提案したいと思います。

管理職が変わらないとき、私たちはつい「自覚が足りない」「本気度が低い」と、本人の意志の問題にしがちです。しかし脳科学の観点では、変わりにくさは個人の欠陥ではなく、人類共通の標準仕様です。

象徴的なのが、有名な「マシュマロ・テスト」のその後です。「四歳のときに我慢できた子ほど将来成功する」という、自制心の重要性を示した古典的な実験ですが、2018年に約10倍の規模で行われた追試では、その関連は家庭環境などの要因を考慮すると大きく弱まることが示されました(注4)。つまり、人生を分けるのは「個人の意志力」だけではない、ということです。

これは、私たちが研修設計の根本に置いている考え方と一致します。私たちはこれを「性弱説」と呼んでいます。人間は本来、弱く、揺らぎ、易きに流れる存在である。だからこそ、意志や根性に期待するのではなく、その弱さを前提とした「仕組み」で支えなければならない――という立場です。

「意志の強い人だけが変われる研修」は、再現性がありません。本当に効く育成とは、意志が強くない人でも、脳の設計に沿って自然に変化が定着していく設計を持っているはずなのです。

では、その設計とは具体的にどういうものか。私たちが研修の現場で実際に使っている三つの仕掛けを通して、ご説明します。


3仕掛け①:「欠けたC」――人はなぜ、ダメ出しから離れられないのか

研修の冒頭で、私はよく一枚のスライドを見せます。アルファベットの「C」、つまり一部が欠けた円です。

これを見た瞬間、ほぼ全員の視線が、欠けている隙間の部分に吸い寄せられます。私はこう問いかけます。「いま、皆さんの目はどこを見ましたか? 残っている大部分ではなく、欠けたところでしたよね」と。

視線は自動的に 「欠けた隙間」へ 残っている大部分(約9割) ではなく、欠け(1割)に囚われる
図2 脳は「満ちている部分」ではなく「欠け」に注意を奪われる

このシンプルな体験には、実は脳の二段構えの仕組みが隠れています。

1 気づき 予測符号化(注5) 予測どおりのものは処理を省き、 予測とのズレ(欠け・異常・変化) に自動的に注意を割り当てる 2 囚われ 扁桃体 + ネガティビティ・バイアス(注6) 差分が「不足・脅威・損失」に 関わると、扁桃体が強く反応。 気になって離れられなくなる
図3 「欠け」に注意が吸い寄せられる脳の二段構え(気づき → 囚われ)

第一段階は「気づき」。脳は、予測どおりのものは処理を省き、予測とズレたもの――欠け、異常、変化――に自動的に注意を割り当てます。これは脳の最も基本的な省エネ戦略のひとつで、「予測符号化」と呼ばれる有力な考え方です(注5)。完全な円は「想定どおり」だからスルーされ、欠けたCは「予測とのズレ」だから注意が吸い寄せられる。これは扁桃体だけの話ではなく、脳全体の基本設計です。

第二段階は「囚われ」。ここで扁桃体が登場します。検出された差分のうち、それが「不足」「脅威」「損失」に関わるとき、扁桃体はより強く、より優先的に反応します。良いことより悪いことに強く反応するこの傾向は、「ネガティビティ・バイアス」として知られています(注6)。だから人は、欠けに気づくだけでなく、欠けが気になって離れられない。部下の長所より短所のほうが記憶に残り、自分の達成より失敗のほうが頭を占めるのも、この「囚われ」のためです。

管理職の現場を思い浮かべてください。十人の部下のうち九人が順調でも、一人の問題児に意識の大半を持っていかれる。自分自身についても、できたことより「まだできていないこと」ばかりが目につく。これは性格でも能力でもなく、放っておけばそうなる、人間の標準仕様なのです。

だからこそ、研修では「満ちている部分に意図的に目を向ける」という外側からの仕掛けが要ります。放っておけば欠けに引っ張られる脳に、向きを変える装置を用意する。これが、私たちが強みやできていることに焦点を当てる理由です。精神論として「ポジティブにいこう」と言っているのではありません。脳の標準仕様に抗うために、設計として必要なのです。


4仕掛け②:「自分史」――過去を描く力が、未来を描く力になる

私たちの研修には、自分のこれまでの歩みをポジティブに振り返る「自分史」のワークがあります。多くの方は、これを「内省のための情緒的なワーク」だと受け取られます。しかし脳科学の観点では、これは未来を創る筋肉を鍛えるトレーニングそのものです。

思い出してください。過去を思い出す装置と、未来を思い描く装置は、脳の中では同じ(海馬とDMN)でした。ということは――過去を生き生きと、具体的に描ける人ほど、未来も生き生きと、具体的に描ける。自分史を丁寧に振り返る作業は、そのまま「未来を構想する」リハーサルになっているのです。これは単なる比喩ではなく、記憶と想像が同じ神経基盤を共有しているという研究知見に裏打ちされています(注1・注2)。

自分史 過去の意味づけ 扁桃体 分かれ道 明るい未来像 「行ってみたい」 警報が下がる→前進できる ポジティブに意味づけ 不安な未来像 「避けたい・怖い」 警報が鳴る→踏み出せない 脅威として想起
図4 過去の意味づけが、扁桃体という分かれ道を通って未来像の明暗を決める

そしてここに、「なぜポジティブにか」という設計の核心があります。鍵を握るのは、またしても扁桃体です。扁桃体は、ちょうど過去の意味づけと未来のイメージをつなぐ「分かれ道」のような場所に立っています。過去をどう受け止めるかによって、そこから生まれる未来のイメージが明るいほうへ転ぶか、暗いほうへ転ぶか――その向きを決めてしまうのが、この小さな部位なのです。

過去を否定的に、脅威として思い出すと、扁桃体が「危険」と鳴ります。すると、その同じ装置でつくられる未来の場面にも、不安の色がにじみます。未来像が「避けたいもの」「怖いもの」になってしまえば、人は一歩も前に踏み出せません。

逆に、過去をポジティブに意味づけし直すと――ここがポイントです。過去の出来事そのものは変わらなくても、その意味づけを変えると、扁桃体の警報が下がる。すると、海馬が描く未来像に「行ってみたい」「やれそうだ」という前向きな感情の色がつきます。

つまり「ポジティブに振り返る」という設計は、気休めではありません。未来像から脅威の色を抜き、人が前に進めるようにするための、扁桃体への働きかけなのです。過去の解釈を変えることで、未来の感触が変わる。だから自分史は、過去のためのワークではなく、未来のためのワークなのです。


5仕掛け③:「コンフォートゾーンを未来に移す」とは何をすることか

私はよく「コンフォートゾーンを未来に移しましょう」という言い方をします。もちろんこれは厳密な脳科学の用語ではなく、行動変容を説明するための比喩です。けれど、ここまで読んでいただいた方には、この比喩の中身を脳の言葉で正確に翻訳できるはずです。

コンフォートゾーン、つまり「今の慣れた状態」に人を縛りつけているのは、扁桃体(未知を脅威と鳴らす)と線条体(いつもの習慣を回す)でした。一方、目指したい未来を設定し、旗を立てるのが前頭前野。その未来をリアルに描くのが海馬とDMN

とすれば、「コンフォートゾーンを未来に移す」という作業の正体は、こう言い換えられます。

今のコンフォートゾーン 扁桃体:未知=脅威 線条体:いつもの習慣 反復・伴走 扁桃体の警報が静まり 線条体に習慣として刻まれるまで 未来のコンフォートゾーン 前頭前野が掲げた未来像が 「いつもの状態」になる
図5 新しい行動が「いつものこと」になるには、回数と時間が要る
前頭前野が掲げた未来像を、
扁桃体が「もう脅威ではない」と鳴らさなくなるまで、
線条体が「これがいつもの状態だ」と感じるまで、
繰り返し、馴染ませていくこと。

ここに、冒頭の問い――「なぜ一度の研修では変わらないのか」――への答えがあります。新しい行動が「いつものこと」になるには、扁桃体の警報が静まり、線条体に習慣として刻まれるまでの反復が必要だからです。これは意志の強さの問題ではなく、回数と時間の問題です。

一度きりの研修で扁桃体が黙り、線条体が書き換わることはありません。だから私たちは、研修を「点」で終わらせず、グループコーチングや診断ツールを組み合わせて、現場での反復に伴走します。伴走型という設計は、脳が変化を定着させるプロセスそのものに沿わせた結果なのです。


6「失敗しないように」より「どうありたいか」――脳が動きやすい言葉

もうひとつ、現場ですぐ使える知見をお伝えします。脳は、「避ける目標」より「近づく目標」のほうが行動を生み出しやすい傾向があります(注7)。

✕ 回避目標(脅威を避けたい)○ 接近目標(未来の旗)
部下に嫌われないようにしよう 部下の成長を支援できる管理職になろう
失敗しないようにしよう こういうチームをつくろう
扁桃体の「脅威を避けたい」モードを刺激。身を守るには有効だが、新しい行動を生む力は弱い。前頭前野が掲げる未来の旗。新しい行動を引き出す力が強い。

前者(回避目標)は、扁桃体の「脅威を避けたい」モードを刺激します。これは身を守るには有効ですが、新しい行動を生み出す力は弱い。後者(接近目標)は、前頭前野が掲げる未来の旗です。だから人事評価の面談でも、部下への指導でも、「何をやめるか」だけでなく「何に近づくか」を言葉にすることが、行動を引き出す鍵になります。

関連して、問いの立て方も変わります。

Why(なぜできないのか?)How(どうすれば近づけるのか?)
現在地を理解するための問い。原因を深く掘り下げる。未来を創るための問い。次の一歩を生み出す。

どちらも必要ですが、現状維持の脳に傾きがちな人には、Whyで止まらずHowへ進む対話の設計が効きます。


7結論:行動変容とは、「自己物語の更新」である

ここまでをひとつにまとめます。

行動変容の本質は、新しいスキルを覚えることだけではありません。その奥にあるのは、「自分はこういう人間だ」という自己物語を書き換えることです。

DMNが編む自己物語、前頭前野が掲げる未来の旗、海馬が描く未来の場面、そして扁桃体と線条体が握る現状維持の引力。行動変容とは、これらを総動員して、未来の自己物語を繰り返しシミュレーションし、脳の予測モデルそのものを更新していくプロセスなのです。一度では書き換わらない。だからこそ、反復と伴走が要る。

人事のみなさんにお伝えしたいのは、この一点です。

研修の効果が「一度では見えにくい」のは、欠陥ではなく、行動変容の正しい姿です。 脳が変化を定着させるには、扁桃体が静まり、線条体が書き換わるまでの反復が要る。それを「気合いと自覚」に丸投げするのではなく、設計で支えるのが伴走型育成です。

私たちが「管理職を罰ゲームにしない」と掲げ、伴走型にこだわるのは、優しさや精神論からではありません。人間の脳の設計に正直であろうとすると、それ以外の選択肢がないからです。

人の脳には、生き延びるための脳と、未来を創るための脳の両方が備わっています。行動変容とは、意志の強さではなく、未来の自己物語を、脳が「いつものこと」と認めるまで更新し続ける営みなのです。


注釈

注1Schacter, D. L., & Addis, D. R. (2007). The cognitive neuroscience of constructive memory: Remembering the past and imagining the future. Philosophical Transactions of the Royal Society B, 362, 773–786. ―― 過去の記憶の断片を組み替えて未来を構成するという「構成的エピソード・シミュレーション仮説」を提唱した代表的論文。

注2Hassabis, D., Kumaran, D., Vann, S. D., & Maguire, E. A. (2007). Patients with hippocampal amnesia cannot imagine new experiences. Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS), 104(5), 1726–1731. ―― 海馬を損傷した健忘患者が、未来の場面を一貫性をもって想像できなくなることを示した研究。記憶と想像が同じ神経基盤を共有することの根拠の一つ。

注3DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)は、課題に集中していない安静時に活発化する脳内ネットワークとして Raichle らによって概念化された(Raichle, M. E., et al. (2001). A default mode of brain function. PNAS, 98(2), 676–682)。自己参照的思考、過去の想起、未来の想像、他者視点の推測などに関与するとされる。

注4Watts, T. W., Duncan, G. J., & Quan, H. (2018). Revisiting the Marshmallow Test: A Conceptual Replication Investigating Links Between Early Delay of Gratification and Later Outcomes. Psychological Science, 29(7), 1159–1177. ―― 約900名規模の追試。幼児期の自制心と将来の成果の相関は、家庭環境などの要因を統制すると大幅に縮小することを示し、「意志力が将来を決める」という通説に再考を促した。

注5「予測符号化(predictive coding)/予測処理」は、脳を「絶えず次の入力を予測し、予測とのズレ(誤差)を最小化しようとするシステム」と捉える有力な理論的枠組み(例:Friston, K. (2010). The free-energy principle: a unified brain theory? Nature Reviews Neuroscience, 11, 127–138)。確定した単一の事実ではなく、神経科学・認知科学で広く支持されている理論である点に留意。

注6ネガティビティ・バイアス(人は同程度なら良い情報より悪い情報に強く反応する傾向)については、Baumeister, R. F., Bratslavsky, E., Finkenauer, C., & Vohs, K. D. (2001). Bad is stronger than good. Review of General Psychology, 5(4), 323–370. および Rozin, P., & Royzman, E. B. (2001). Negativity bias, negativity dominance, and contagion. Personality and Social Psychology Review, 5(4), 296–320. を参照。

注7接近目標(approach goal)と回避目標(avoidance goal)の区別と、動機づけ・行動への影響については、Elliot, A. J. (2006). The hierarchical model of approach-avoidance motivation. Motivation and Emotion, 30, 111–116. などを参照。

※本記事は、行動変容のメカニズムを脳科学の知見をもとに分かりやすく整理したものです。脳の各部位やネットワークの働きは相互に連携しており、ここでの説明は理解を助けるために要点を単純化しています。「コンフォートゾーンを未来に移す」等の表現は、行動変容を説明するための比喩であり、厳密な学術用語で

Tetsuro

Tetsuro

株式会社 2E Consulting 代表。中小企業診断士。アメリカ合衆国ニューヨーク州出身。一橋大学社会学部卒。三菱商事にて製鉄用石炭・鉄鉱石のトレーディング・事業開発・投資事業に携わり、インド・ドイツ・シンガポールに9年間駐在。海外駐在において現地人材の育成・組織開発に携わる中で人材育成に興味を持ち、企業向け研修会社に転職、年間2,000人の受講生にビジネススキルを教える。Harvard Business School Program for Leadership Development 修了(2019年)。その後、独立し、中小企業診断士として数多くの企業経営の現場で経営改善に従事している。

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