- 1on1のやり方は教えた。でも、部下の話を聴けない
- 課題解決の手法は学んだ。でも、新しい挑戦を避けてしまう
管理職育成に携わっていると、こうしたもどかしさを感じる場面は少なくありません。知識もある。やり方も知っている。それでも、行動が変わらない。
私は、そこで目を向けるべきなのは「次に何のスキルを教えるか」だけでなく、「スキルを使う本人の土台」だと考えています。2Eではこの土台を育てる力を自己基盤力®と呼んでいます。
本記事では、この言葉が生まれた経緯と、このたび「自己基盤力」が商標登録されたことをご報告します。
話していると安心する。元気が出る。その関わり方の正体
会社員時代、ビジネススクールに派遣されていたときのことです。受講者一人ひとりに「コーチ」がつき、メンターのような役割を担ってくれました。
プログラムの相談だけでなく、キャリアや人生の悩みまで親身に聴いてくれる。アドバイスはくれるけれど、押しつけでも指示でもない。話していると何となく安心し、「もう少しやってみよう」と元気が出てくる。
当時は、その関わり方を支えているものが何なのか、よく分かっていませんでした。
相手を支えるには、自分の土台が必要だった
その後、転職を経て独立したばかりのころ。自分に何か足りないものがある気がして、コーチングスクールに通い始めました。そこで最初に学んだのが、「コーチ自身の『自己基盤』が大切だ」ということでした。
たとえば、目標達成を支援するコーチ自身が、自分の可能性を信じられず、変化を避け、他人の欠点ばかり見ていたら。その人と話しても、「よし、挑戦してみよう!」とはなかなか思えませんよね。
これは、管理職にもそのまま当てはまります。
- 部下の挑戦を促す本人が、失敗を恐れている
- 部下の話を聴く本人が、自分の正しさを手放せない
そこには、対話の手順を覚えるだけでは扱いきれない課題があります。私はこれを「研修はアプリ、自己基盤力®はOS」と説明しています。1on1も課題解決も優れたアプリですが、それを動かすOSが整っていなければ、現場では動きません。
アプリ(研修・制度)は、OS(自己基盤力®)の上でしか動かない
「3つ目の力」が、ようやく見えた
ちょうどそのころ、私は『ビジネスパーソンに必要な3つの力』を執筆していました。「問題解決力」と「論理的コミュニケーション力」は書けた。でも、それだけで仕事や人生をよりよくしていけるのだろうか。何か大切なものが抜けている気がして、ずっとモヤモヤしていました。
そこで出会ったのが、「自己基盤」という考え方です。
そこから、「自己基盤力」という言葉にたどり着きました。さらに、現状のマイナスを埋めるだけでなく、ありたい姿に向けて課題を設定することも大切だと考え、「問題解決力」を「課題解決力」へと改めました。こうして、本の柱となる3つの力が定まりました。
本は一般のビジネスパーソンに向けたものだったため、3つ目を「論理的コミュニケーション力」としました。
一方、管理職の役割は「他者を通じて成果を最大化すること」です。自分が正しく伝えるだけでなく、メンバーに自ら動いてもらう必要があります。そこで管理職研修では、3つ目を1on1や会議を通じてメンバーの内発的な動機づけに働きかける「他者影響力」としています。
他者の内発的な動機づけに働きかける以上、管理職にはむしろ、より一層自己基盤力®が求められるといえます。
「性格だから」で、育成を諦めたくない
なぜ、「自己基盤」に「力」をつけたのか。それは、生まれつきの性格や資質だけで決まるものではなく、学びと実践によって育てられるものとして伝えたかったからです。
「あの管理職は、ああいう性格だから」「本人の意識の問題なので、研修では難しい」──そう言いたくなる場面もあると思います。でも、そこで育成の可能性を閉じてしまいたくはありません。
- 自分の反応や思い込みに気づく
- 物事の捉え方を見直す
- いつもと違う行動を試してみる
こうした実践を支えられるよう、コーチングや心理学などから学んだことを自分なりに整理し、研修のメソッドに落とし込んできました。
「自己基盤力」が、商標登録されました
実は、この言葉を特別なものだとは思っていませんでした。ところがある方から、「『自己基盤』は使うけど、『自己基盤“力”』って独特だね」と言われまして。
確かに!と思い、商標を出願したのが2025年11月。そして2026年10月21日、無事に登録されました。これからは「自己基盤力®」です。
- 登録商標
- 自己基盤力
- 登録番号
- 第7094036号(商願2025-135509)
- 登録日
- 2026年10月21日
- 権利者
- 株式会社2E Consulting
もちろん、登録されたことで研修の効果が変わるわけではありません。大切なのは、この考え方を磨き、現場で役立つ育成につなげていくことです。
まとめ:「学んだスキルを使える土台」にも目を向ける
管理職に、さらに何のスキルを教えるか。その検討に加えて、「学んだスキルを使える土台が育っているか」にも目を向けてみる。そこに、管理職育成を前に進める手がかりがあると、私は考えています。
自社の管理職研修、「土台」から見直してみませんか。
2E Consultingでは、自己基盤力®を起点に、課題解決力・他者影響力までを一貫して育てる管理職研修を提供しています。現在の研修の課題感を伺う個別相談(無料)も承っています。
「自己基盤力」は株式会社2E Consultingの登録商標です(登録第7094036号)。
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